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分科会1 質的・量的充足を目指した情報保障者の養成

【企画主旨】

 近年、聴覚障害学生が在籍する高等教育機関においては、ノートテイクによる情報保障を行う事例が増え、パソコン要約筆記や手話通訳による支援も実施され始めている。しかし、聴覚障害学生が受講する全ての講義にノートテイク等の情報保障がついている例は少なく、情報保障者の人材不足が課題になっている。さらには、聴覚障害学生に伝えられている情報の量や質を高める必要性も指摘されている。

 こうした状況を改善するため、本分科会では4点について話題提供ならびに討論を行う。
1.ノートテイク活動を障害学生支援の体系に位置づけ、ノートテイカーの責任範囲を明確にした上での養成について
2.手書きのノートテイク、パソコン通訳、音声認識システムの活用などさまざまな文字による支援の方法について、技術的側面を整理した上での養成について
3.コーディネート活動を通して培われた聴覚障害学生のニーズと、それにマッチした情報保障手段の選び方について
4.手話通訳とノートテイクを併用する事例を通しての、情報保障の質を高める取り組みについて

 また、話題提供者への質疑応答の後に会場参加者とのディスカッションを行い、明日からの情報保障者の養成につながる情報交換の場を設ける。そして、パソコン通訳や手話通訳も含めた情報保障の充実を目指し、将来的には聴覚障害学生が幅広い選択肢の中から自分のニーズに合った情報保障手段を選択できるような、環境づくりに資する討論を行いたい。

【司 会】

太田富雄(福岡教育大学)

【話題提供者】

太田晴康氏(静岡福祉大学)
岡田孝和氏(早稲田大学障がい学生支援室)

【概 要】

分科会(1)話題提供の様子  太田晴康氏からは、なぜ支援が必要か、ノートテイクという支援方法の位置付け、ノートテイク支援の機能という3つの柱で提案がなされた。ここでは、支援は思いやりから始まるのではなく、障害のある人たちの権利として保障されるべきものであり、ノートテイクを情報コミュニケーション支援の中の一手段として見直すことで、求められる技術を獲得する方法を講じる必要があるとの課題が示された。
次に、岡田孝和氏より、早稲田大学での支援の事例を挙げながら、情報保障の量的・質的充足のために聴覚障害学生がどのような役割を果たすのかについて、提案された。
 引き続き行われた質疑応答では、参加者から自身の経験や現状の課題を交えた具体的な質問が数多く投げかけられた。
(参加者:約30名)

【質疑応答】

Q.(愛媛大学非常勤講師)

1.利用学生本人たちが、自分に合った支援を見つけられるようになるまで、どのような働きかけが必要ですか?
2.手話通訳と記録のノートテイクを併用したとき、資金的な問題や、通訳者の負担の問題はないのですか?

A.岡田孝和氏(早稲田大学障がい学生支援室)

1.これは、私たちも悩んでいる問題です。ノートテイクを付けることに抵抗を感じていた学生の中には、社会に出たらこのような支援は受けられないのだから、大学の中でも自分の力でやらなくてはいけない、と考えていた人もいます。私たちの対応としては、本人の意思を尊重した上で、定期的にコンタクトをとり、授業の様子を聞いていましたが、やがて自主的に「後期はもう1つノートテイクをつけたい」という申し出がありました。つまり、大学としてはとにかくさまざまな情報を与え、あとは個別的に対応していくしかないのが現状だと思います。

2.早稲田大学では、記録ノートテイクは、普通のノートテイクと違い、90分間、1人で行っています。この際、リアルタイムに見るものではないので、タイムラグは生じてもかまわないが、その代わりにきちんと理解しながらまとまりのあるノートを書いてもらうよう依頼しています。謝礼は、記録のノートテイクも通常のノートテイクも同じ扱いにしています。通常のノートテイクは2人必要なので、記録のノートテイクの場合、通常の半額で済むことになります。

分科会(1)の様子

Q.(手話通訳者)

1.手話通訳の表出方法について、個人的に要望を出したというお話がありましたが、そのような要望は、他の学生さんからも通訳者に伝えたり、学期が終わった時にまとめたりするような活動はあるのでしょうか。

2.海外では、手話通訳者との相性や手話のクセが原因で読み取りにくいという場合、通訳者を交替することがあると聞いています。一方、日本では、字体や性格が合わないのでノートテイカーを替えてほしいと要望した場合、人間関係に難しい問題が生じるのではないかと心配しますがいかがでしょうか。こうした点はどのように解決していますか。

A.岡田孝和氏(早稲田大学障がい学生支援室)

1.現在のところ、本学では大学としてニーズを伝える仕組みを作っているわけではありません。私の場合は、毎回講義が終わった後、長いときは1時間ぐらい時間を取って、個別に反省会を行っています。その中でニュアンスの違いなど、細かく伝えています。
通訳の表現方法に関しては、手話通訳を利用している3名の学生ともニーズはまちまちです。通訳者への要望の出し方もそれぞれで、人によっては講義が終わった後、2・3分程度話して終わりという学生もいます。

2.利用学生からの要望はコーディネーターが受けとり、正当性のあるものかどうか、判断しています。正当な要望と判断した場合は、まず利用学生と会って、状況を確認し、通訳者に対しては私たちコーディネーターから説明するなど、なるべくフォローするようにしています。「字の形が合わない」という学生のノートテイクは、字はゆがんだ形ですが、情報量としては申し分ありませんでした。そのため、ノートテイクの技術が劣っているわけではない、ということをきちんと伝え、字の部分についてだけ改善できたら他の講義にノートテイクに入ってもらうことにしました。テイカー本人の心中まではつかめませんが、このケースではうまく交替できたのではないかと思っています。

開催要項プログラム基礎講座分科会(1)分科会(2)対談企画パネルディスカッション参加者の声当日資料



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