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聴覚障害学生のエンパワメント事例集


写真:エンパワメント研修会の様子1写真:エンパワメント研修会の様子2写真:エンパワメント研修会の様子3

エンパワメントに向けた事例集

【エンパワメント支援の実践例】


3. 就職レディネス

体験しよう!「職場での困難」

 聴覚障害学生が就職した先の職場では、さまざまな困難さがつきまといます。会議やミーティング等、集団での会話はもちろん、1対1の場面であっても相手が急いでいたり、取引先の関わる重要な案件では、トラブルも起こりがちです。こうした日常の業務場面を想定し、あらかじめ心の準備をしておくことは、スムーズな職場適応のためにも非常に重要でしょう。
 本研修では、一般企業で働く新人の聴覚障害者が、自分の担当した仕事に関する問い合わせを電話で受けるという場面を設定し、そこでどのように対応すべきかについてロールプレイを通して学ぶこととします。

◎ ねらい
・職場で困難場面に遭遇した時に取るべき行動や必要なことについて考える。
・状況に応じて必要なサポート方法を判断し、相手に伝わるように説明したり交渉したりする方法を学ぶ。
・相手や場面に応じた適切なコミュニケーション方法の選び方や円滑な話の進め方について学ぶ。

◎ 時間
40分

◎ 役割及び人数

役割 人数 留意点
講師兼司会 1名 ロールプレイを見て問題点や改善点を指摘したり、学生から意見や感想を引き出したりして研修の進行を行う。企業での就労経験の ある聴覚障害当事者や、聴覚障害者の職場での課題について理解のある人などが望ましい。
同僚役 1名 企業等での就労経験があり、職場の様子がわかる人。できれば、聴覚障害者の就労問題や情報保障に詳しい人が望ましい。
受講者 5名程度が望ましい。

◎方法   詳細は指導計画を参照
<進め方>
1.講師は、スライドを用いて参加者全体にこれから何を行うのかを伝える。
2.聴者の同僚が電話を受け「あなた(聴覚障害者)が担当した顧客から電話で問い合わせが入っているが、どうしますか?」と尋ねてきたという場面を設定し、ロールプレイを行う。
3.まず、始めにグループごとに話し合いを行い、どのように対処すれば良いか考える。
4.ロールプレイを実施し、観察していた学生のコメントを元に、改善点について話し合う。
5.再びロールプレイを行うとともに、講師や同僚役を担当したスタッフより対応のポイントについて話をする。

◎留意点
・「あらかじめ聴覚障害があることを伝えておく」など、事前事後に行える対策もあるが、今回のロールプレイでは「その時、その場でとるべき対応」に焦点をあてることとする。
・聴覚障害学生にとっては、電話でのコミュニケーションにおける留意点をイメージできないことも多いため、顧客を待たせないよう迅速なコミュニケーションが求められることを強調する。
・電話口で対応すべき内容と、事後にメール等で対応できることを切り分け、今この場でやっておかなければいけないことが何なのかを考えさせる。
・時間に余裕があれば、ロールプレイ時のログを振り返り、どこがポイントだったのかを全体で共有できるとよい。また、可能なら模範例を示して、どうすれば良いのかを学べる機会も持てると良いだろう。

指導計画 指導教材 実践例

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