Q 聴覚障害学生にはどのような支援が行われていますか?

合理的配慮の内容は、個々の学生の状況に応じて個別に決定されるものですが、全国の大学で聴覚障害学生に対して一般的に提供されている合理的配慮の内容と、求められる環境整備には以下のようなものが挙げられます。

授業における合理的配慮

  • 授業における情報保障の提供
    ノートテイク・パソコンノートテイク・手話通訳等の配置、補聴援助システムの提供、板書や資料の提供、コミュニケーション上の配慮
  • 教材への配慮
    視聴覚教材への字幕挿入、書き起こし原稿の配布
  • カリキュラム上の配慮
    リスニング科目の代替、聴覚を必要とする実験・実習等での配慮、グループ討議等を行う授業における配慮
  • 課題・定期試験等における配慮
    課題や試験範囲等の確実な伝達、注意事項の文書による伝達、リスニング試験の免除・代替・聴取方法の変更

合理的配慮の提供に必要な環境の整備

  • 情報保障者の養成、スキルアップ
    支援者の募集・養成、情報保障者養成講座の開講、スキルアップ講座・懇談会の開催
  • 情報保障用機器・消耗品の準備
    パソコンノートテイク用機材の整備、字幕挿入機器の導入、ノートテイク用消耗品(ルーズリーフ、ペン等)の支給
  • 手話コミュニケーション環境の確保
    手話のできる職員の配置、手話に関する授業の開講、手話サークルの立ち上げ・連携
  • 非常時に備えた体制整備
    非常用フラッシュライトの設置、メール等を活用した緊急情報の配信体制整備

TipSheet「聴覚障害学生支援の全国的状況と大学に求められる取り組み」白澤麻弓より
(2016/3/30)

参考になる資料

聴覚障害学生支援の全国的な状況については、以下のTipSheetに概要がまとめられています。

「聴覚障害学生支援の全国的状況と大学に求められる取り組み ②」
 白澤麻弓(筑波技術大学障害者高等教育研究支援センター)

 はじめに
 高等教育機関における聴覚障害学生支援の現状
 法律の施行と大学に求められる取り組み


→「聴覚障害学生支援の全国的状況と大学に求められる取り組み」ダウンロード

チップシート「聴覚障害学生支援の全国的状況と大学に求められる取り組み」1
チップシート「聴覚障害学生支援の全国的状況と大学に求められる取り組み」2

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