Q ゼミ形式の授業ではどのように配慮したらよいですか?
座席位置の配慮
聴覚障害学生から全ての発言者が見渡せ、かつスクリーンやホワイトボードおよび情報保障が受けやすい配置を工夫しましょう。
司会と進行
司会者および参加者は以下の点に留意しましょう。
- 複数の人物が同時に発言すると、通訳等が付く場合でも情報保障はできません。ゼミでは必ず司会者を立て、一人の発言が終わってから次の人が発言するようにしましょう。
- 司会者が発言者を指さしたり、発言者に手を挙げてもらうといった方法で、発言者が誰かがわかるようにしましょう。
- 誰の発言であるかが通訳等を通してきちんと伝わるように、話し始める前に自分の名前を明示するようにしましょう。
- 通訳にはタイムラグがあるため、間断のない進行では情報保障が追いつかず、聴覚障害学生は発言するタイミングを失します。発言者は、直前の発言が伝わったことを確認してから発言を開始しましょう。
- 補聴援助システムを使用する場合は、発言者にマイクを使って発言してもらいましょう。
- 司会者は必要に応じ発言の要旨を復唱しましょう。
- レポート発表者は、発表原稿や配布資料を用意したり、読み上げる箇所を明示したりするなど、分かりやすい発表方法を工夫しましょう。
TipSheet「授業における教育的配慮」石原保志より
(2007/11/30)
参考になる資料
授業における教育的配慮については、以下のTipSheetに概要がまとめられています。
TipSheet「授業における教育的配慮 ⑪」
石原保志(筑波技術大学障害者高等教育研究支援センター教授)
聴覚障害学生への情報保障の意義
全般的な留意事項
授業における留意事項
(1)講義形式の授業
(2)ゼミ形式の授業
(3)体育などの教室外の授業
(4)実験や実習

