タイトル:しょうがい学生への就職支援に関する取り組み〜将来教員として働くために〜 発表者:宮城教育大学 しょうがい学生支援室 前原明日香 佐藤晴菜 五十嵐依子 ■教員養成系大学の本学では、卒業後に多くの学生が教職に就くが、近年、教職に就いたしょうがいのある卒業生が職場でしょうがいに対する適切な理解・配慮等を得られず、休職や離職をするケースが見られている。在籍するしょうがい学生が、より具体的に働くイメージをもち、学生のうちに身につけるべき力を考えるきっかけになればと、現在教職に就いている聴覚しょうがいのある卒業生を講師として迎え、話を聞く機会を設けた。 ■企画内容 <講師(卒業生)について> @小学校勤務 A特別支援学校勤務 <お話しいただいた内容>※参加学生・教職員からの質疑応答含む ・教員採用試験でお願いした配慮について ・教員として勤務を始めた際に学校側に伝えたこと、お願いしたこと ・同僚、子どもたちとのコミュニケーション方法について ・周囲に理解を求めるために実施していること、気を付けていること ・学生時代にやっておくとよいこと、心がけておくとよいこと ・教員になって良かったと思うこと ・今後課題になると思うこと ■当日の写真 教室前方中央にあるモニター右側に講師2名が横並びで座り、モニター左側に司会の教員が立って手話で説明している様子。参加学生3名が司会の方を向きながら座っている。 ■まとめ 教育実習の時点では気づかなかったが、学校現場で働き始めてからしょうがいを受容し、自分に必要なことや周囲にお願いしたいことを改めて考え直したというお話もあった。いずれの講師も、しょうがいゆえに難しいことやお願いしたい配慮、支援ツールの紹介などを記載した自己紹介カードを作成し、職場で配布・説明をしていた。また、学校の中で相談できる人を1人でも見つけることや同じ聴覚しょうがいのある教職員等、仲間をつくることの大切さを伝えていた。 ■参加学生・教職員の感想 ・実際の教育現場で求められる大人たちとの関わり方や組織の中での立ち回り方など、教育実習だけではわからない教育現場の実情が聞けた。 ・現場のリアルな状況を聞く機会があまりなかったため、今のうちにどういうことをしておいたらよいのかや、現場でのほかの教員との接し方についてなど知ることができた。 ・将来、一緒に働くことになるかもしれない学生にも多く聞いてもらいたいと思った。 ・事務職員として今後学生と関わる際、どんな配慮を必要としているか、どんな配慮ができるか、学生やしょうがい学生支援室と確かめながら学生にとって安心しながら挑戦できる環境を整えていけるようにしたいと感じた。 問い合わせ先:宮城教育大学しょうがい学生支援室 TEL・FAX:022-214-3651 メール:csd<アットマーク>grp.miyakyo-u.ac.jp 以上