発表者:日本福祉大学学生支援センター ■本学の障害学生の実態 本学の障害学生は全体で138人におり、 そのうち、聴覚障害学生は25人 重複障害学生は15人在籍している。 円グラフ:本学の障害種別割合について 視覚障害7% 聴覚障害16% 肢体障害16% 内部障害9% 発達障害17% その他25% 障害の重複10% 表:本学の障害種別人数について 視覚障害10人 聴覚障害25人 肢体障害24人 内部障害14人 発達障害26人 その他39人 合計138人 ■サポート学生の配置状況 支援を必要とする授業数は、UDトーク修正が72コマ、手話通訳が1コマ、ノートテイクが8コマ、ポイントテイクが12コマの計93コマにサポート学生を配置した。 実際に、社会福祉学部が37名、教育心理学部が21名、スポーツ科学部が5名、健康科学部が6名、経済学部が3名、国際福祉開発学部1名、看護学部0名、のサポート学生が活動した。 ■支援体制 支援体制には、キラットとプレミアという制度があり キラットはサポートしたい気持ちを優先するもので 初心者でもOK、同時履修OK、空きコマでもOK、障害のある学生の支援ならどんな活動でもOK としている。 手続きは、サポート学生登録をするだけ。支援に入るとキラットポイントをもらうことができ そのポイントと引き換えに障害学生支援活動奨励金として、年2回、ポイントに応じて 500円〜20,000円の金券等がもらえる。 プレミアは技術と責任を持って支援に入ってもらうもので、活動経験があること、自分の空きコマで 活動すること、授業内支援としてUDトーク修正、ノートテイク、パソコンテイク、肢体障害学生の代筆、 資料めくり等がある。 手続きとして、採用手続きのための書類の提出が必要であり、毎回、支援の開始時刻と終了時刻を報告すること 勤務報告書の提出が必要となる。 給与は短期兼務職員として時給990円(2023年度前期)をお支払いしている。 本学では、サポート学生を中心に支援体制を整えています。流れとしては @障害学生が支援センターに必要な支援を依頼 A依頼情報をサポート学生に共有 Bサポート学生が希望する支援を申し込む C学生支援センターが学生同士をマッチングして、活動開始。 ■支援の内容 @UDトークという自動音声認識アプリを使用し、誤変換や不足している情報を修正・補足する支援です。 支援者は教室内で講義を聴きながら、パソコンやスマートフォンを使って修正・補足支援をしています。 基本、学生2名体制で支援を行っています。 Aパソコンテイク・ノートテイク 講義時に先生が話した内容を、パソコンや専用用紙を使って文字起こしをする支援です。 パソコンテイクは2人以上で行い、周囲の音もリアルタイムで伝える筆記通訳です。 ポイントテイクは1人で行い、各利用学生のニーズに合わせて支援を行います。 B映像の字幕付け 字幕を付ける会くまじという有償ボランティアのサークルがあります。 先生からの依頼で、授業の映像教材で字幕を付ける活動をしています。 各自の空きコマを使って、期日までに字幕付け作業を仕上げます。 活動コマ数に応じて、キラットポイントという報酬が貰えます。 ■手話サロン 月に2〜4回、学生スタッフが手話を学ぶきっかけづくりとして、手話サロンを行っています。 主な企画として、指文字練習、自己紹介、週末のことを話そう、大学で使える手話表現 絵本を手話で表現してみようなどをテーマに学んでいます。 サロンを通して簡単な手話を身に着けて、支援で活かしている学生もいます。 ■支援体験会 支援体験会では、支援に興味があるけど一歩が踏み出せない、どのようにやったらいいのかイメージがわかない そんな学生の背中を後押ししています。 主な体験内容としてUDトーク修正、パソコン・ノートテイクなど体験しています。 様々な支援経験のある学生スタッフと一緒に練習します。 先輩の体験談も聞けるため、初めて支援に入る人は、不安を解消する場にもなります。 以上