■〈タイトル〉つながる支援者の恩返し ■Beすけっと 川嶋亮太・曽根健司・豊田慎一郎 ■写真:「Beすけっと」立ち上げメンバー4名(うち右下は聴覚障がい学生)と副顧問のインタビュー記事の集合写真 ■1.ノートテイクを始めたきっかけ 大学のゼミで出会った友人が聴覚障がいを持っていたことがきっかけとなった。 その友人が、視覚障がいを抱える私を日常的にサポートしてくれ、私自身も感謝と恩返しを行動に移していきたいと考えた。 ■2.Beすけっとの誕生 ゼミで出会った3人が、自主的に集まってノートテイク活動をしていくうちに、うまく情報保障ができるようになっていった。 その時期と進級するタイミングが重なり、それに伴って講義内容も複雑で難しいものも多くなったため、 聴覚障がいを持つ友人が「パソコンノートテイクの支援を続けてほしい」、「できればすべての授業に支援をつけてほしい」と学生支援窓口と私たちに相談してくれた。可能であれば「すべて同じ授業を履修し、支援したい」という気 持ちもあったが、現実的に厳しい状況であった。そのような時、大学側から、支援を続けていくうえで有償ポランティアとして支援者を募ることを提案されたが、もっと人数を集めて規模を拡大し、活動の幅を広げることで、支援の拡充につながると考え、3人のテイカーで話し合った結果、有償ポランティアではなく、学生サークル団体を設立し、メンバーを募集することを決意した。 ■写真:聴覚障がい学生本人を背に後方席でノートテイクを行う画面を映している。 ■イラスト:Beすけっとのイメージキャラクター,ビスケットくん ■3.情報保障の重要性 障がいや言語の違いに閲わらず、誰もが必要な情報を公平に得ること ができるようにすることで、サポートを必要とする人が「安心感」を得ることができる。 ■4.直面した課題 サークルを設立し、人数が増えていく中で、ノートテイクのレベルの差が課題となった。しかし、学生支援窓口のご協力もあり、筑波技術大学の先生方をお招きして講習会を開くなどして、知識・技術を深めた。 ■5.Beすけっとからのメッセージ 社会には、障がいというハンディキャップを持った人、つまりは、自分一人の力では達成することができない問題を常に抱えている人が、一定数存在しているということをもっと多くの人に知ってほしい。その問題は現実であり、変えることはできない一方、社会や「健常者の意識」は変えることができ、自分には関係ないと考えたり、外見にとらわれた判断をしたりするのではなく、そのような人に対して思いやりを持った行動をする世の中になってほしい。 ■問い合わせ先 ? Beすけっと besuketto.1247@gmail.com ・日本大学経済学部学生支援窓口 (担当:蜩c紘輝) 03-3219-3806 03-3219-3807(fax)