東海地区障害学生支援担当教職員研修会
開催概要
2015年2月21日(土)、愛知教育大学において「東海地区障害学生支援担当教職員研修会」を開催した。
PEPNet-Japanでは、全国的な大学間ネットワーク構築とともに、連携大学・機関を核として、地域ごとの大学・機関同士の連携を促すための「地域ネットワーク形成支援事業」を実施した。平成26年度は愛知教育大学を主催校とし、日本福祉大学、名古屋大学、三重大学、中部学院大学の協力を得てこの研修会を企画した。
近年の高等教育機関においては、障害学生支援の業務を専念に担当する部署を設けたり、支援業務を専任で行う教職員を設置したりするなど、支援体制の構築が広がりつつある。
その一方で、平成28年からの障害者差別解消法の施行に向けて、文部科学省では高等教育機関における障害学生への合理的配慮についての検討報告会を公示し、内閣府では基本方針の策定を行うなど、国政でも障害学生支援のあり方について検討が進んでいる。
今後、障害学生への支援は一部の専門部署のみが運営するものではなく、大学全体で取り組むべき課題として位置づけられ、さらに、複数の大学が連携・協力しながら取り組みを蓄積していく必要性が増すことと思われる。
本研修会は、東海地区の大学を中心に、障害学生支援の担当者が障害者差別解消法に基づく障害学生支援への理解を深めるとともに、支援担当者同士の活発な情報交換及び継続的なネットワーク形成に寄与することを目的として実施した。
当日は東海地区を中心に92名の方の参加を得て、第1部講演ならびに第2部情報交換会にて活発な意見交換がなされた。

日時 | 2015年2月21日(土)10:30~17:00 |
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会場 | 愛知教育大学 第一共通棟2階 |
対象者 | 【第1部】全国の高等教育機関において障害学生支援の組織運営に関わる教職員ならびに実務担当教職員 【第2部】実務担当教職員 【懇親会】第2部参加者のうち希望者 |
主催 | 国立大学法人 愛知教育大学 日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan) |
協力 | 日本福祉大学 国立大学法人 名古屋大学 国立大学法人 三重大学 中部学院大学 |
参加者 | 92名(事業ワーキンググループ委員、事務局含む) |
実行委員 | (順不同) 高橋 岳之(愛知教育大学教育学部 准教授) 岩田 吉生(愛知教育大学教育学部 准教授) 藤井 克美(日本福祉大学 非常勤教授) 瀬戸今日子(名古屋大学学生相談総合センター 障害学生支援室 コーディネーター) 佐藤 剛介(名古屋大学学生相談総合センター 障害学生支援室 特任講師) 菊池 紀彦(三重大学教育学部 准教授) 山田 進 (中部学院大学学生課 職員) 中内 駿 (名城大学学務センター総務グループ 主事) |
プログラム
【第1部】 10:30~12:30
講演・報告「障害者施策の動向と大学等に求められる今後の対応」
■「障害者施策の動向」
講師:辻直人氏(文部科学省高等教育局学生・留学生課 課長補佐)
■「障害者差別解消法推進に関する基本方針に基づく障害学生支援について」
講師:石川准氏(静岡県立大学国際関係学部教授・障害者政策委員会委員長)
【第2部】 13:30~17:00
東海地区障害学生支援担当者情報交換会
テーマ 「合理的配慮を進めるために―聴覚障害学生支援を中心に―」
■事例報告
- テーマ1:「組織的な障害学生支援体制の構築事例」
講師:矢田直人氏(同志社大学京田辺校地学生支援課 課長) - テーマ2:「教員への理解啓発事例」
講師:柴田可奈恵氏(東洋大学学生生活課 課長補佐/バリアフリー推進室 コーディネーター) - テーマ3:「支援内容決定プロセスについての事例」
講師:松岡克尚氏(関西学院大学人間福祉学部 教授)
徳田真二氏(関西学院大学学生活動支援機構総合支援センター 課長)
■テーマ別ディスカッション(3つのうちから1つを選んで参加)
<内容>講演・事例報告を受け、参加者間の情報交換を進める。
- テーマ1:「組織的な障害学生支援体制の構築について」
ファシリテーター:矢田直人氏
進行:佐藤剛介氏(名古屋大学学生相談総合センター 障害学生支援室 特任講師) - テーマ2:「教員への理解啓発について」
ファシリテーター:柴田可奈恵氏
進行:山田進氏(中部学院大学学生課 職員) - テーマ3:「支援内容決定プロセスについて」
ファシリテーター:松岡克尚氏・徳田真二氏
進行:中内駿氏(名城大学学務センター総務グループ 主事)
■報告「東海地区でのネットワーク活動について」
講師:岩田吉生氏(愛知教育大学教育学部 准教授)