―支援体制引き上げ事業―沖縄地区障がい学生支援教職員研修会「地域における情報交換の活性化」(2017年2月)

PEPNet-Japanでは、平成28年度、全国の大学等における聴覚障害学生支援体制の充実や底上げ、格差是正を目指した「支援体制引き上げ事業」を実施してきました。本事業の目的の1つに、PEPNet-Japan連携大学・機関が中心となって地域における情報交換を促進し、事例の共有や合理的配慮に関する共通認識の形成・拡大を進める、というものがあります。沖縄大学とPEPNet-Japanが主催となって、上記研修会を実施いたしました。

開催要項

目的

沖縄大学は、2015年度に日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan)で実施した地域ネットワーク形成事業に取り組み、沖縄県内大学の障害学生支援に関するネットワークの素地を作ったが、その継続的なネットワーク形成の為、合同研修の機会が重要となっている。

特に、障害者差別解消法の施行に伴い各大学のボトムアップが求められているが、現状は大学の規模や地域によってばらつきがみられる。多様な障がい学生が在籍している今、修学支援についてはマンパワーも含め困難を極めている状況である。そんな中、障がい学生の入学が今後も増加が予想され、大学の体制整備とともに障がい学生のエンパワメントが求められている。

障がい学生にとっては「社会に出る」就職・進路に対する不安が強く、各機関と連携しながら大学、家族等依存からの自立を支援していく事が重要である。そのためには早めに取り組む必要があり、キャリア支援等については就活目前になってからでは遅すぎる為、障がいを抱えながら社会の中で働くというイメージ形成ができるように初年次から参加できるキャリア教育プログラムが求められる。

今回はまだ事例数報告が少ないLGBTを含め、講演、事例報告等を行う。差別解消と障がい学生のエンパワメント、就職支援をテーマとした合同研修会を開催し、県内外各機関とのさらなる連携を深めたい。

なお今回はPEPNet-Japanが実施している平成28年度「支援体制引き上げ事業」の一環として、実施するものである。

主催宮沖縄大学
日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan)
日時2017年2月10日(金)14:00~17:30
会場沖縄大学 本館1階 同窓会館
対象者沖縄大学教職員、沖縄県内の高等教育機関の教職員
(学生相談担当者並びに障がい学生支援を担当する教職員)
特別支援教育関係者、全国の高等教育機関障がい学生支援関係者
参加者74名(参加者51名、講師・スタッフ23名) 
参加費無料

プログラム

  • 14:00~14:05 開会の挨拶 : 島袋 隆志(沖縄大学 法経学部 准教授)
  • 14:05~14:25 オープニングセレモニー :Constant Glowth(コンスタントグロウ)演奏 等
  • 14:25~15:25 講演 :『障がいと共に生きる -自立と社会連携-』講師:東 俊裕 (熊本学園大学 社会福祉学部 教授)
  • 15:35~16:05 事例報告①:『沖縄大学におけるLGBTQ学生の支援-多様な性にまつわる多様な相談事例-』講師:吉川 麻衣子(沖縄大学 人文学部 福祉文化学科 准教授)
  • 16:05~16:35 事例報告②:『グループの力動を通してコミュニケーション能力を高める取り組み』講師:名城 健二(沖縄大学 人文学部 福祉文化学科 准教授)
  • 16:35~16:55 就活支援:『沖縄県内 障がい学生支援に係る就職活動について』講師:ハローワーク那覇 学卒部門 統括 比嘉 智
  • 16:55~17:25 質疑応答
  • 17:25~17:30 閉会の挨拶:島村 聡(沖縄大学 人文学部 福祉文化学科 准教授 / PEPNet-Japan運営委員)

※資料は当日参加者のみの配布

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