教えて!先輩「ロールモデルに学ぶ-1」(事前課題)
教えて!先輩「ロールモデルに学ぶ-1」では、聴覚障害のある先輩社会人の話を聞き、自分が抱える不安や疑問をクロストークで質問します。しかし、働いた経験のない学生にとってはイメージが沸かず、当日に突然質問を考えることは難しいと思います。
そこで、あらかじめ自分の中で「働く」ことに対するイメージを作ってもらうことで、プログラムに参加する前の心の準備をしてもらうと、当日をより有意義な時間とすることができます。そのための課題が「事前課題」です。
事前課題は研修会1ヶ月以上前に参加者に送付、1週間前には事務局に提出してもらい、あらかじめ講師やブラシスと共有できると良いでしょう。
事前課題の内容は、例えば以下のような内容が考えられます。
【例1:筑波技術大学の例】
筑波技術大学で実施した際は、学生向けの事前課題と、これをベースに講師への質問を作成した。講師向けの課題は回答を当日掲示し、学生が参考に見られるようにした。
<学生向け事前課題>
「あなたは、ずっと希望していた仕事につくことができました。明日が初出勤です」
上記の想定で、以下の5つの質問に答えてください。
その際、以下の点に留意してください。
(1)具体的なエピソードを交えて、初対面の人にもよくわかるように説明してください。
(2)文字数の指定はありません。
- これから職場でのコミュニケーションで困難を感じるとしたら、どんなときだと思いますか?そのときどう対処しようと思いますか?
- 仕事をする上で一番大切だと思うことは何ですか?
- 仕事をする上で、大学時代の経験が役に立つとしたらそれはどんなことですか?
<講師への質問>
- 職場でのコミュニケーションで困難を感じるのは、どんなときですか?そのときどう対処していますか?
- 仕事をする上で一番大切なことは何ですか?
- 仕事をする上で、役に立っている大学時代の経験は何ですか?
【例2:宮城教育大学の例】
宮城教育大学での実施例では、学生がよりイメージしやすいよう、質問文に工夫を加えた。
自分が卒業後「働く」ということを考えた上で、以下の4つの質問に答えて下さい。
その際、以下の点に留意してください。
- 具体的な例を交えて、初対面の人にもよくわかるように説明して下さい。
- 文字数の指定はありません。
- 仕事をする上で一番大切だと思うことは何ですか?
- いま送っている大学生活(授業内容も含めて)の中で、仕事をする上で役に立つと思うことはどんなことですか?
- 仕事をする上で、自分のどんな面を活かせると思いますか?また、逆に活かせない面(不利になる面)はどんなものですか?
- 具体的に職場でのコミュニケーションを考えるとき、今の自分ではどんな場面で困難を感じると思いますか?そして、どのように対処するか明確なイメージがあれば書いて下さい。
【例3:札幌学院大学の例 or 北海道地区の例】
北海道地区での研修会の際には、聴覚障害学生のエンパワメントをテーマにしたDVD『Access! 聴覚障害学生支援(4)踏みだそう!社会への「道」』をあらかじめ視聴し、これをもとにした課題に取り組むこととした。映像として見られることで、より就職活動や働くことのイメージをしやすくなったと思われる。
DVDのページはこちら。
課題DVD『Access! 聴覚障害学生支援(4)踏みだそう!社会への「道」』を見て、自分が卒業後「働く」ことを考えた上で、以下の質問に答えて下さい。具体的な例を交えて、初対面の人にもよくわかるように説明しましょう。
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