【事例2】 -東京大学の例- 5.派遣
派遣当日のノートテイカーの動きについてご説明します。
ノートテイカーの動き
1.担当授業の開始10分前までに教室に到着し、出勤簿に捺印する。(出勤簿は、各自で管理し、月末にバリアフリー支援室に提出)
2.必要な機器類(パソコン、LANケーブル、ハブ、延長コード。支援室で保管)を運ぶ。ノートテイカーが運べない場合は支援コーディネーターが運ぶ。
3.休憩時間内に機器のセッティングを行う。(動作確認を含めて、迅速に!)
→機器の不具合が生じたら・・・
機器の不具合が起きた場合は、ノートテイカーが速やかにバリアフリー支援室に電話をし、支援コーディネーターが代替機器を教室に運びます。修復までの間は、用紙に手書きでノートテイクを行うことになっています。
4. 授業終了後、機器類を片付け、バリアフリー支援室に戻す。ノートテイカーが次の授業に出席しなければならない場合は、支援コーディネーターが行う。ただし、引き続きノートテイクを行う授業がある場合は、機器類は片付けない。
→休講や教室変更の場合
休講や教室変更などは、聴覚障害学生が所属している学部の支援実施担当者から、できるだけ早めに情報を入手し、担当のノートテイカーに連絡をしています。
その他・・・
■表示用パソコンの管理
聴覚障害学生が使用する表示用パソコンは、支援室から貸し出しを行っています。校舎内に、パソコンを保管するための専用のロッカーを設けており、聴覚障害学生自身がその管理をしています。
■聴覚障害学生とノートテイカーの紹介
初めての対面となる初回授業時に支援コーディネーターが教室に行き、聴覚障害学生にノートテイカーを紹介しています。
Point
- 学期開始前に、支援実施担当者から各教員へ、「聴覚障害学生にノートテイカーがつくこと」「授業時、教室内にノートテイクの機器を設置すること」などを伝え、了承を得ておく。さらに、初回授業時、支援実施担当者が教室に向かい、担当教員と聴覚障害学生を会わせる。
- 担当教員に、バリアフリー支援室や支援コーディネーターの存在を知ってもらうよう努める。また、どのようなことでも質問してもらえるような関係を作るよう、常に心がける。
- 機器類の不具合が生じた場合に備え、ある程度の予備の機器を用意しておくとよい。
用語説明
支援実施担当者
東京大学の各学部・研究科で選任された、障害学生および教職員支援の窓口となる担当者のこと。
講師:東京大学バリアフリー支援室コーディネーター 中津真美氏(所属・肩書き及び掲載情報はすべて2006年度時点)