聴覚障害学生のニーズを活かした支援体制作り 1.はじめに
聴覚障害とは・・・
聴覚障害は、失聴の時期や聴力の程度、受けた教育等によって、その状況が一人ひとり異なります。それゆえ、人によって、コミュニケーションの手段も、必要なサポートの種類も実にさまざまです。
共通点を挙げるならば、「決定的なコミュニケーション手段を持たない」ことと、「万能なサポートの手段はない」ことが言えます。つまり、状況に応じて適したサポートの手段が変わってきますし、複数の多様なサポートサービスが求められてくることになります。
また、同じ一人の聴覚障害者でも、聴力の変動や意識の変化にともなって、必要とするサポートの内容が移ろっていくことも珍しくありません。とりわけ、手話を習得したり、同じ聴覚障害の仲間と出会ったりする機会の多い大学時代には、2年間ないし4年間のうちにめざましく成長していく学生も多く見られます。
![イメージ「聴覚障害とは失聴の時期、聴力、受けた教育、家族とのかかわりによってコミュニケーション手段や望むサポート内容が異なります」 イメージ「聴覚障害とは失聴の時期、聴力、受けた教育、家族とのかかわりによってコミュニケーション手段や望むサポート内容が異なります」](https://www.pepnet-j.org/wp-content/uploads/2021/11/yoshikawa-1.jpg)
コミュニケーション手段
手話
口話
筆談
補聴器 など
望むサポート内容
手話通訳
パソコンテイク
ノートテイク など
講師:関東聴覚障害学生サポートセンター 吉川あゆみ氏(所属・肩書きは2006年度時点)