研修の導入として、参加者がお互いのことを知り合い、互いにコミュニケーションが取れる状況を作ることを目的にグループ活動を行います。

ここでは、まず他のグループの参加者と1対1でコミュニケーションを取ることで、各人のコミュニケーション手段を把握し、相手にあわせてさまざまな手段を使い分けることを意識づけます。加えて、グループの中で話し合いをまとめたり、得られた情報を他の参加者に向かって発表することで、1人1人が能動的な参加者として、グループに貢献する意識を育てます。

◎ねらい

  • 参加者ひとり一人が、他の参加者のことを知る機会を提供する。
  • 各人のコミュニケーション手段を把握し、多様なコミュニケーション手段を用いて話す姿勢を身につける。
  • グループでの話し合いを通して、確実にコミュニケーションを取ることの重要性を学ぶ。
  • 自分の意見を述べるときやプレゼンテーションを行うときの基本的な方法を確認する。

◎時間

50分

◎役割及び人数

役割人数留意点
講師1名グループ活動の内容を把握しており、時間調整に慣れていることが望ましい。
アシスタント4名各グループについて、必要に応じたアドバイスを行う。
参加者20名程度4・5名ずつグループに分かれる。

◎方法

詳細は指導計画を参照

<ルール>

  1. グループAとB、CとDが互いに向かい合って座り、各自目の前に座った参加者に質問を行う。
  2. 質問できる時間はそれぞれ2分間で、制限時間がきたら片方のグループが席を一つ移動する。
  3. 一通り終わったら、グループの中で聞き取った情報を整理し、全体の前で発表する(他己紹介)。
  4. 作戦タイムは10分間。この間に、効率的に情報を引き出す方法を考え、グループの中で作戦を立てておく。

<進め方>

  1. 全体が体育館などの広いスペースに集まり、進行方法を確認する。講師は、スライドを用いて参加者全体にルールを伝え、これから何を行うのかを周知する。
  2. 説明が終わったらグループに分かれ、作戦タイムを取る。この中で、効率的に相手のグループの情報を引き出すための作戦を考える。
  3. グループAとB、CとDが互いに向かい合って座り、2分間の制限時間内に、各自の目の前に座った参加者に質問を行う。
  4. 制限時間が終わったら、片方のグループの参加者が席を一つ移動し、先と同様に質問を行う。
  5. 一通り終わったら、各グループともホワイトボードの前に集まり、それぞれ収集した情報を整理・共有するとともに、発表方法を検討する。
  6. グループごとに順番に、聞き取った相手のグループのメンバーについて紹介する(他己紹介)。

◎留意事項

  • 場所は、体育館ないし50名以上入れる教室・講堂(床が平面)で実施するのが望ましい。
  • 講師・アシスタントはコミュニケーション面で取り残される学生がいないかどうかをチェックする。コミュニケーションに関する詳細は実践例を参照のこと。

指導計画

実際の研修会で利用できる指導計画案を掲載しています。ご自身の大学の状況に合わせて、適宜アレンジしてご利用下さい。

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教室配置

教室配置図。内容は留意事項を参照のこと。

留意事項

<情報収集時>
2グループが向き合うような形で椅子を並べ、それぞれ1列に座る。

<発表時>
各グループで使用したホワイトボードをそれぞれ内側に向けて並べ、参加者達は中央に座る。発表時には、それぞれホワイトボートを見ながら話を聞けるよう、体の向きを変えていく。

準備する教材・設備等

  • パソコン・プロジェクター・スクリーン一式
  • ホワイトボード 4台(グループ数)
  • ワークシート(情報収集シート) 18枚(人数分)
  • クリップボード 18個(人数分)
  • 筆記用具 18本(人数分)

ルール

  1. グループAとB、CとDが互いに向かい合って座り、各自目の前に座った参加者に質問を行う。
  2. 質問できる時間はそれぞれ2分間で、制限時間がきたら片方のグループが席を一つ移動する。
  3. 一通り終わったら、グループの中で聞き取った情報を整理し、全体の前で発表する(他己紹介)。
  4. 作戦タイムは10分間。この間に、効率的に情報を引き出す方法を考え、グループの中で作戦を立てておく。

進行・展開

<進め方>

  1. 全体が体育館などの広いスペースに集まり、進行方法を確認する。講師は、スライドを用いて参加者全体にルールを伝え、これから何を行うのかを周知する。
  2. 説明が終わったらグループに分かれ、作戦タイムを取る。この中で、効率的に相手のグループの情報を引き出すための作戦を考える。(10分)
  3. グループAとB、CとDが互いに向かい合って座り、2分間の制限時間内に、各自の目の前に座った参加者に質問を行う。
  4. 制限時間が終わったら、片方のグループの参加者が席を一つ移動し、先と同様に質問を行う。(2分×5名=10分)
  5. 一通り終わったら、各グループともホワイトボードの前に集まり、それぞれ収集した情報を整理・共有するとともに、発表方法を検討する。(10分)
  6. グループごとに順番に、聞き取った相手のグループのメンバーについて紹介する(他己紹介)。(各5分×4グループ=20分)

指導教材資料

スライド資料
情報収集シート(ワークシート)

指導教材

実際の研修会などで使用可能な教材を掲載しています。ダウンロードの上ご使用ください。

プレゼンテーション資料

説明時に講師が用いたスライドの例

スライドサムネイル画像

情報収集シート

相手のグループの参加者の情報を収集する際に個人がメモを取るためのシート。人数分用意して全員に配布。

資料サムネイル画像

教材作成:大杉豊氏(筑波技術大学 障害学生高等教育研究支援センター)

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