支援者を体験!「ノートテイク・パソコンノートテイク」
聴覚障害学生が主体的に情報保障を活用するためには、自らも情報保障の方法やシステム、打っているときの状況や気持ちについて理解していることが大切です。しかし、普段は支援を受ける側で、これらのことを学習する機会はなかなかありません。そこで本プログラムでは、手書きノートテイクとパソコンノートテイクの書く側、打つ側を体験し、これにより、文字情報保障のしくみを知り、支援学生の気持ちを経験します。
◎ねらい
- 手書きノートテイク、パソコンノートテイクによる文字情報保障のしくみを知り、有効に活用するための知識を得る。
- 支援学生の気持ちを体験する。
◎時間
40分
◎役割及び人数
役割 | 人数 | 留意点 |
---|---|---|
司会・講師 | 1名 | 聴覚障害学生支援について精通し、手書きノートテイク・パソコンノートテイクの知識がある者。 |
アシスタント | 1名 | 聴覚障害学生支援について精通し、手書きノートテイク・パソコンノートテイクの知識がある者。プログラム中の機器操作のフォローを行い、トラブルに対応する。 |
受講生 | 10名程度 | 実際には自分の大学ではパソコンノートテイクを利用していない学生にも、パソコンノートテイクはどのようなものかを知る機会となり、様々な通訳手段を経験することで視野の広がりが期待できるため、全てのプログラムへの参加を促したい。 |
◎方法
詳細は指導計画を参照
- 普段は書いてもらう(または打ってもらう)立場であるが、今日は逆に自分がノートテイクを書く(打つ)体験をすることを説明する。
- 手書きノートテイクの支援者を体験する。iPadに表示される字幕映像を見ながら、ルーズリーフにノートテイクする。
- パソコンノートテイク用ソフトIPtalkを用いて、パソコンノートテイクの入力者を体験する。はじめに一人で入力する「単独入力」、次にペアの学生と協力して入力する「連係入力」を体験する。スクリーンに表示される字幕映像(手書きノートテイクと同様のもの)を見ながら連係入力を行う。
- 参加者から感想を聞き、まとめをする。
指導計画
実際の研修会で利用できる指導計画案を掲載しています。ご自身の大学の状況に合わせて、適宜アレンジしてご利用下さい。
教室配置
情報保障
なし(講師・アシスタントが受講者と直接コミュニケーションを取りながら進行)
事前準備
【iPad及びルーズリーフ】
手書き入力体験で使用する。iPadには字幕映像(講義をパソコンノートテイクした表示画面を常に3行表示されるように編集したもの。約2分)を入れておく。ルーズリーフは、この映像を見ながらノートテイクするために置いておく。
【ノートパソコン】
IPtalkを立ち上げておく。2人1組で連係入力ができるようパートナーを組んでおくが、最初は単独入力を体験するため、「入力をLANに流す」のチェックを外しておく。
進行・展開
- 概要説明(5分)
普段は書いてもらう(または打ってもらう)立場であるが、今日は逆に自分がノートテイクを書く(打つ)体験をすることを説明する。 - 手書きノートテイク体験(10分)
・手書きノートテイク概要説明。
・iPadに表示される字幕映像を見ながら、ルーズリーフにノートテイクする。 - パソコンノートテイク体験
【単独入力】(10分)
・IPtalkの概要を説明し、単独で文字を入力してみる。
・スクリーンに表示される字幕映像(手書きノートテイクと同様のもの)を見ながら入力する。
【連係入力】(10分)
・連係入力の概要を説明する。
・2人1組になり、連係入力の機能を使ってチャットをする。(行う前に「入力をLANに流す」のチェックを入れる)
・スクリーンに表示される字幕映像(手書きノートテイクと同様のもの)を見ながら連係入力を行う。 - 参加者から感想を聞く、まとめ(5分)
リソース
『やってみよう!パソコンノートテイク 初心者用これだけは!』
指導教材
実際の研修会などで使用可能な教材を掲載しています。ダウンロードの上ご使用ください。
プレゼンテーション資料
説明時に講師が用いたスライドの例
※本教材の著作権はPEPNet-Japanに帰属しています。研修会等で編集の上ご利用いただくことは可能ですが、クレジット表記などは変更しないようお願いします。
※教材を使用される場合には、必ずこちらの「教材の使用方法」をお読みの上、注意に従ってご利用ください。